小児歯科診療

院長より

小児歯科診療におけるそのようなアプローチは非常に重要です。子供のうちから歯科医院に慣れ、歯医者が怖くないと感じることは、将来の歯の健康にとって大きな意味を持ちます。そのためには、子供たちがポジティブな経験を積むことが重要です。

お子様にとって歯科医院が楽しい場所であり、お口の健康を維持するための大切な場所であることを理解してもらうことが、歯の健康を保つ上で有益です。また、年齢に合ったセルフケアのアドバイスを通じて、子供たちが自分の歯を大切にする習慣を身につけることも重要です。そのような取り組みは、子供たちの歯の健康を維持し、将来の歯科治療を予防する上で非常に効果的です。

お子様の虫歯予防

0~1歳

生後6ヶ月を過ぎると、赤ちゃんの歯が生え始めることがあります。最初に生えるのは通常、下の前歯です。この段階では、ガーゼや柔らかい布で歯茎を拭くことで、口の中を清潔に保つことが重要です。1歳頃になると、歯ブラシを使った歯磨きが始まります。赤ちゃん向けの柔らかい歯ブラシを使って、優しく歯茎や歯を磨いてあげましょう。特に幼児期には、甘いものや粘り気のある食べ物を与えることが多いため、歯磨きの習慣を早めに身につけることが重要です。離乳食から幼児食の時期に入ると、歯のケアがますます重要になります。特に上の前歯には食べかすがたまりやすいため、食後に歯を拭いたり、歯ブラシで丁寧に歯磨きをすることが必要です。虫歯予防のために、甘い飲み物やお菓子は控え、定期的な歯科健診も忘れずに行いましょう。

2~4歳

2歳過ぎると、一番奥の乳歯である第二乳臼歯が生え始めることがあります。この段階では、かみ合わせの部分や歯と歯の間のケアが特に重要です。第二乳臼歯は食べ物を咀嚼するために重要な役割を果たすため、虫歯になりやすい箇所でもあります。乳歯の健康を維持するためには、定期的な歯磨きが欠かせません。特にかみ合わせの部分や歯と歯の間は、食べかすやプラークがたまりやすいので、十分な時間をかけて丁寧にブラッシングすることが重要です。乳幼児用の柔らかい歯ブラシと、フッ素入りの歯磨き剤を使用して、朝と夜の食後に歯磨きをする習慣を身につけましょう。また、甘い飲み物やお菓子を与える際には、摂取量を控えることも重要です。甘いものは歯にとって好都合ではなく、虫歯の原因になります。乳歯の虫歯予防のためには、バランスの取れた食事や定期的な歯科検診も大切です。

5~10歳

6歳臼歯(第一大臼歯)は、歯並びの中で最初に奥にある歯の一つであり、虫歯予防において重要な役割を果たします。しかし、その特性上、みがきにくい場所に位置しているため、十分なケアが必要です。子供が自分で歯磨きをする際には、親が適切な歯みがきの方法を教え、手本を示してあげることが重要です。歯の間のお手入れ: 6歳臼歯同士の隙間や歯と歯の間には、歯ブラシが届きにくいため、デンタルフロスやインターデンタルブラシを使って歯間をきれいにします。また、フッ素は歯を強化し、虫歯の予防に効果的です。その上で歯科医師や歯科衛生士による定期的な歯科検診とクリーニングも重要です。専門家が歯の状態をチェックし、必要に応じて予防処置を行うことで、虫歯の早期発見や治療を行うことができます。

お子様が歯医者嫌いにならないために

お子様が歯医者に対して苦手意識を持たないようにするために、環境やアプローチに工夫をすることは非常に重要です。

1. キッズルームや待合室の充実: 待合室や治療室には、お子様が楽しめる絵本やおもちゃ、ゲームなどを用意して、リラックスできる環境を整えることが大切です。子供たちが楽しい時間を過ごせるような空間づくりが歯医者への苦手意識を和らげます。

2. コミュニケーションと説明: お子様に対して、治療内容や手順をわかりやすく説明し、治療の必要性や意味を理解させることが重要です。子供たちが不安や疑問を抱えることなく、治療に協力してくれるようにサポートしましょう。

3. ポジティブな経験の提供: 歯医者での治療が終わった後には、お子様にほめ言葉やご褒美を与えることで、ポジティブな体験を関連付けることが大切です。これにより、次回の治療に対する抵抗感が軽減され、歯医者への不安が減少します。

4. 遊び感覚を取り入れた治療: 歯科医師や歯科衛生士が治療を行う際に、遊び感覚を取り入れてコミュニケーションを楽しむことが重要です。例えば、治療器具をおもちゃに見立てたり、治療をゲームのように進行させることで、お子様がリラックスして治療を受けることができます。

痛みの少ない治療

お子様が歯医者嫌いになる原因の一つとして、治療時の痛みが挙げられます。当院では、麻酔注射を行う際に、痛みを最小限に抑えるために痛みの少ない麻酔を使用しています。また、表面麻酔を事前に歯ぐきに塗布することで、注射時の痛みを軽減します。注射針の細いものを選択することで、注射時の痛みをできるだけ軽減します。細い針を使用することで、注射の際に痛みを感じにくくなります。治療の際には、お子様とのコミュニケーションを重視し、治療に対する不安や疑問に丁寧に答えながら、リラックスした状態で治療を行います。また、治療中にはお子様の様子を常に見守り、不安を和らげるよう配慮します。

フッ素塗布

フッ素は自然界に広く存在し、歯科医療においても虫歯予防に効果があるとされています。当院では、小児のフッ素塗布を行っており、この方法は虫歯の予防に効果的です。フッ素を塗布することで、歯を強化し、虫歯にかかりにくくする効果が期待されます。特に、歯が成長している段階でフッ素を塗布することで、虫歯の発生を抑制し、健康な歯を保つことができます。フッ素塗布は安全であり、虫歯予防に役立つ方法の一つです。当院では患者様のお口の健康を考え、フッ素塗布を通じて虫歯予防に努めています。

シーラント

シーラントは、お子様の虫歯予防に非常に効果的な治療法です。特に、奥歯の溝やクレバスなど、歯ブラシが届きにくい部分に適用されます。医療用のプラスチックを使用して、歯の表面に薄い層を形成し、細菌や食べかすが歯に付着するのを防ぎます。これにより、虫歯の発生を防ぐことができます。シーラントは非常に安全で効果的な方法であり、お子様の歯を健康に保つための重要な治療法の一つです。定期的な歯科検診やメンテナンスと併用することで、お子様の歯の健康を守ることができます。

小児矯正

拡大床は小児の矯正治療に使用される装置の一つで、歯並びを改善するために使われます。通常、口の中に取り付けられ、歯列の拡大を促進する役割を果たします。この装置は取り外し可能なものであり、食事や歯磨きの際に外すことができます。そのため、一般的な矯正治療に比べて不便さが軽減されます。ただし、効果的な矯正を行うためには、装置を適切な時間つけることが重要です。装置を着用する時間が不足すると、治療効果が低下する可能性があるため、装置をつける時間をきちんと守ることが必要です。