予防・メインテナンス

院長より

志木の歯医者『志木かくや歯科クリニック』では、予防歯科を通じ、生涯元気に過ごせる健康な体作りをお口の中からサポートします。
ブラッシング指導(TBI)では、歯の正しい磨き方や適切な歯ブラシの選び方などを詳しくお伝えし、ご自宅でのセルフケアに役立てていただけるようサポートいたします。

また、歯石は歯周病菌の温床となるため、クリーニングで徹底的に除去します。定期的なメインテナンスによって、虫歯や歯周病を予防することができます。自覚症状がなくても、年に数回の予防診療を受けることをお勧めします。

予防・メインテナンスの必要性

多くの人がむし歯ができてから歯科医院を訪れる傾向がありますが、そのような事態を避けるためにも、年に数回の定期的な予防歯科診療を受けることをお勧めします。

日本の中高年層では、平均して10年間で5本の歯を失っていると言われています。このような歯の損失は予防可能な場合が多いため、定期的な歯科医院の訪問やプロによるクリーニング・メインテナンスを受けることが重要です。

バイオフィルムについて

むし歯や歯周病は細菌によって引き起こされます。これらの細菌は口腔内においてバイオフィルムと呼ばれる膜を形成します。このバイオフィルムが放置されると、細菌が増殖し続けます。バイオフィルムは薬品の影響を受けにくく、細菌の除去が難しいため、「機械的な除去」が主要な方法となります。

予防において、歯科衛生士はプロフェッショナルケア(PMTC)を通じてバイオフィルム、プラーク、歯石などを徹底的に除去し、歯を清潔にし、健康な状態を維持するお手伝いをします。

メインテナンスの有効性

定期的なメインテナンスを受けることが歯を残すために効果的であることは、科学的にも証明されています。定期的な歯科検診やクリーニングにより、歯周病の早期発見や歯の健康状態の維持が可能となります。歯周病やむし歯の予防、歯石の除去などを行うことで、歯を長く健康な状態で保つことができます。科学的な研究や臨床経験から、定期的なメインテナンスが歯を守るために非常に重要であることが明らかにされています。

メインテナンスを受けた30年後

スウェーデンのアクセルソン博士らによる「成人に対する30年にわたる長期予防臨床研究」により、定期的なメインテナンスを受けることが歯を残すために有効であることが証明されました。この研究では、定期的な歯科メインテナンスを受けた成人のグループと、定期的なメインテナンスを受けなかった成人のグループを比較しました。その結果、定期的なメインテナンスを受けたグループでは、歯の損失が有意に低かったことが示されました。このような長期的かつ大規模な臨床研究は、定期的なメインテナンスが歯を残すために有効であることを確認する上で非常に重要な情報源となっています。

定期検診の主な内容

むし歯や歯周病のチェック

歯と歯の間でゆっくり進行している虫歯や、治療済みの歯の近くに新しい虫歯ができることがあります。そのため、しっかりと虫歯のチェックを行います。また、歯周ポケットと呼ばれる歯の周囲のポケットが深いと、歯周病になりやすくなります。歯周病の初期段階では、ポケットの深さを測るだけで血が出ることもあります。このような症状がある場合、早めの治療や適切なケアが重要です。

ブラッシングの指導

大人になっても何度もブラッシング指導を受けることはあります。その理由は、正しいハミガキの方法が進化してきているためです。より効果的な磨き方を学ぶためにも、定期的なブラッシング指導を受けることがおすすめされます。

また、以前は歯と歯ぐきの磨き方が一律でしたが、今では個々の歯並びや歯磨きの癖を考慮して、その人に合った正しい使い方を教えることが一般的になっています。それによって、より効果的な歯磨きが可能となり、歯や歯ぐきの健康を維持することができます。

染め出しチェック

歯垢(プラーク)は、むし歯や歯周病の原因ですが、これをきれいに取り去ることはとても難しいことです。 どこにプラークがつきやすいかをチェックするために、歯垢の染め出しをして、歯垢を綺麗に取り除きます。

歯石取り

歯石を取ろうとすると、痛みを感じる人もいます。しかし、放置すると歯肉を圧迫するなどして歯周病を引き起こす原因の一つとなります。歯石は歯磨きやフロスでは除去できず、専門的な道具や技術が必要です。そのため、歯科医院で適切なケアを受けることが重要です。歯科医師や歯科衛生士が適切な方法で歯石を取り除き、口腔内の清潔さを保つことで、歯周病の予防や進行を防ぐことができます。自分で取ることは難しいため、定期的な歯科医院でのケアが大切です。

口腔粘膜チェック

口の中や口の周りの粘膜にできる炎症、つまり口内炎には、口内やその周辺に原因があるものと、全身的な原因があるものの両方があります。口内炎の原因には、口腔内の外傷や刺激、感染、アレルギー反応などが含まれます。また、ストレス、栄養不良、免疫力の低下などの全身的な要因も口内炎を引き起こす可能性があります。

口腔粘膜の異常は、口腔がんなどの重篤な病気の可能性もあるため、口の中の粘膜の状態を定期的にチェックすることが重要です。口腔内の異常を発見した場合は、歯科医師や医療専門家に相談し、適切な治療やフォローアップを受けることが必要です。

PMTCの流れ

PMTCとは

PMTCとはプロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニングの略です。

「P:プロフェッショナル=専門家による」
「M:メカニカル=専用の機械を用いた」
「T:トゥース=歯の」
「C:クリーニング=クリーニング」

日々のブラッシングでプラークコントロールができているつもりでも、歯ブラシが届きにくい部分や歯と歯のすき間、歯周ポケットなどには、磨き残しが生じることがあります。これを放置すると、歯周病やむし歯、口臭、さらには全身疾患の原因となる可能性があります。

そのため、定期的に歯科医院を受診し、プロによるクリーニングを受けることが重要です。歯科医師や歯科衛生士が専門的な器具や技術を用いて、歯や歯周組織のクリーニングや除去ができます。定期的なクリーニングにより、歯の健康を維持し、歯周病やむし歯のリスクを低減することができます。

PMTCの流れ

1.スケーリング

超音波スケーラーや手用スケーラーで、ご自身のセルフケアでは除去しきれない部分を含め、歯石やバイオフィルムを、歯科衛生士が専用の器具を使って徹底的にクリーニングします。

2.ペースト塗布

ここで塗布するペーストは、歯磨き粉のようなもので、茶渋などが効率よく落ちやすくなります。

3.歯間清掃

専用の器具を使用して、ブラッシングしずらい歯と歯の隙間をキレイにしていきます。

4.歯面クリーニング

同様に専用の器具を使用して、歯面を清掃していきます。

5.歯面の磨き上げ

汚れを再付着しずらくするために歯の表面をツルツルに磨き上げます。

6.フッ素塗布

最後は歯のエナメル質を強くするフッ素を塗布します。