親知らず

院長より

総合病院で口腔外科の研鑽を重ねた私がお口周りのさまざまな症状を診療します。難しい親知らずの抜歯やインプラントなど外科手術もお任せください。

最近では、親知らずがまっすぐに生えてくるケースが少なくなっています。親知らずが生えてくることで、歯ぐきが腫れたり、他の健康な歯を押したり突き破ったりするなどの問題が起こることもあります。

親知らずに関する疑問やお悩みがある場合は、経験豊富な当院にご相談ください。当院では親知らずの抜歯を含め、さまざまな治療を行っています。また、特に難しいケースに関しては、必要に応じて大学病院へのご紹介も行っています。

親知らずとは

「親知らず」とは、通常、口の一番奥に生えてくる歯であり、口腔内の奥深くに位置しています。一般的には、中切歯から数えて8番目に位置し、第三大臼歯とも呼ばれます。また、「智歯」とも呼ばれることがあります。

一般的な永久歯は通常、13歳から15歳の頃に生え揃いますが、親知らずは20歳前後に生えてくることが一般的です。この歯が「親知らず」と呼ばれる由来には、年齢的にも親に知られることがないまま生えてくることが関係しているとされています。

親知らずは通常、上下左右の4本が生えることがあります。しかし、現代では食生活の変化により、柔らかい食べ物が主流になり、顎の骨が小さく退化してきたことから、親知らずが生えるスペースが不足し、正常に生えることが難しくなっています。

 

親知らずが害を及ぼすケース

① 少し出てきて盛り上がった歯肉が腫れる

はい、親知らずが生える際には、歯茎を突き破って少しだけ顔を出すことがあります。この状態では、親知らずが歯茎の中で横向きに成長し、他の歯を押しのけたり、歯茎や周囲の組織に圧迫を与えたりすることがあります。これにより、痛みや不快感が生じることがあります。

親知らずが歯茎を突き破る過程で起こる痛みは、歯茎の炎症や圧迫によるものです。また、親知らずが歯列に適切に収まらず、他の歯との噛み合わせが悪くなることも痛みの原因となります。このような場合、歯茎の腫れや痛みが生じることがありますので、歯科医師に相談して適切な処置を受けることが重要です。

② 7番の歯を押して穴をあけてしまう

親知らずが側方から押し出され、隣接する歯の近くに穴を開けることがあります。この状態は通常、親知らずが十分なスペースを持たずに生えてくる場合に見られます。親知らずが十分なスペースを持たない場合、他の歯に圧力をかけたり、隣接する歯を押しのけたりして、歯列に対する異常な圧力を生じることがあります。

このような状況では、歯茎の炎症や圧迫が生じ、周囲の組織にダメージを与えることがあります。また、穴が開いてしまうことで食物が詰まりやすくなり、歯周病や虫歯のリスクが高まる可能性もあります。

親知らずが歯列に異常な圧力をかけて穴を開ける場合、歯科医師に相談して適切な治療を受けることが重要です。時には親知らずの抜歯が必要となる場合もあります。

③ 7番の歯を押して最終的に前歯が重なってくる

はい、親知らずが側方から押し出され、周囲の歯に圧力をかけることで、歯並びに悪影響を及ぼす場合があります。親知らずが周囲の歯を押しのけることで、歯列の配置が乱れ、歯が重なったり、前歯が押し出されたりすることがあります。これによって、咬合の不良や顎の関節の問題、歯並びの悪化などが引き起こされる可能性があります。

このような状況では、早期に歯科医師に相談し、親知らずの位置や影響を評価し、適切な治療を行うことが重要です。場合によっては、親知らずの抜歯や矯正治療が必要となる場合もあります。親知らずが他の歯に影響を与えている可能性がある場合は、専門家の診断と助言を受けることが肝要です。

抜歯の必要がない親知らず

  • 正常にまっすぐ生えている。
  • 歯茎が覆いかぶさっていない。
  • 完全に顎の中に埋まっており歯や歯茎に影響がない

このような場合は抜歯が必ずしも必要ではありません。親知らずが歯並びや咬合に影響を与えているとしても、その他の歯を保護するために親知らずを残す選択肢もあります。また、親知らずをブリッジの土台として使用したり、他の歯を補うために移植することも可能です。

歯科医師は、患者の口腔状態や治療目標に基づいて最適な治療計画を提案し、患者との相談の上で適切な治療を選択します。親知らずの抜歯や残し方についての決定は、個々の症例に応じて行われるべきです。

親知らずの治療

親知らずの抜歯の難易度は、親知らずの位置や成長状態によって異なります。正常に生えている親知らずは比較的容易に抜歯できる場合がありますが、親知らずが骨に埋まっていたり、歯の根の形が複雑である場合は、抜歯が難しくなります。

歯科医師は、レントゲンやCTスキャンなどの画像を使用して、親知らずの位置や形態を評価し、適切な抜歯手術を計画します。場合によっては、親知らずを抜歯するために歯を切開して外科的なアプローチが必要になることもあります。そのため、親知らずの抜歯手術は慎重に行われる必要があります。

親知らずの抜歯は、歯肉の切開や骨の削り取りなど、外科的な手術が必要な場合があります。また、抜歯後は腫れや痛みが生じることがありますので、適切な処置が必要です。

一般的に、抜歯後の経過管理は歯科医師の指示に従って行われます。激しい運動や入浴は控え、抗生剤や痛み止めの処方薬を適切に服用することが重要です。また、必要に応じて定期的な通院も重要です。抜歯後の経過管理については、歯科医師との相談が大切です。